MINIは5月19日、MINI『ハッチバック』のEVとMINI『カントリーマン』(日本名:MINI『クロスオーバー』)のPHVに、純正ルーフテントを欧州でオプション設定した、と発表した。◆EVの「MINIクーパーSE」は航続が最大234kmMINIハッチバックのEV が「MINIクーパーSE」だ。MINIシリーズに使われる「クーパーS」に、EVを示す「E」を組み合わせたネーミングとなる。最新モデルでは、フロントマスクやコックピットを中心に、デザインが変更された電気モーターは、フロントのボンネット内に搭載される。パワーエレクトロニクスやトランスミッションと一体のコンパクト設計とした。最大出力は184hp、最大トルクは27.5kgmを引き出す。0~60km/h加速は3.9秒、0~100km/h加速は7.3秒の性能を発揮する。最高速はリミッターにより、150km/hに制限される。高電圧バッテリーは、12個のモジュールを持つリチウムイオンだ。蓄電容量は32.6kWhで、車両の床下にT字型にレイアウトされる。1回の充電での航続は、最大で234km(WLTP計測)を確保した。充電は、出力11kWのチャージャーを使って3時間半だ。出力50kWの急速充電ステーションなら、35分でバッテリーの80%の容量を充電できる。ドライブモードは、トグルバーの右側にあるスイッチで選択する。4種類のドライブモードを用意した。スポーツモードでは、ステアリング特性がよりダイレクトとなり、ドライブシステムのレスポンスが向上する。グリーン+モードでは、航続を延ばすために、ヒーター、エアコン、シートヒーターなど、快適機能が制限または無効になる。加減速は、アクセルペダルのみのワンペダルで行える。ドライバーがアクセルから足を離すと、すぐに車両は減速する。電気モーターが発電機の機能を果たし、運動エネルギーを電力に変換し、この電力を高電圧バッテリーに蓄える。◆PHVのMINIクロスオーバーはEVモードの航続が最大59km一方、MINIカントリーマン(日本名:MINIクロスオーバー)のPHVが、「クーパーSE ALL4」だ。PHV専用の4輪駆動システムが標準装備されている。このシステムは、前輪に動力を伝達する3気筒ガソリンエンジンと、後輪に動力を供給するモーターとの相互作用を、正確に制御するのが特長だ。また、BMWグループのPHVに搭載される最新の「eDrive」技術も導入されている。PHVパワートレインのエンジンは、1.5リットル直列3気筒ガソリンターボ。最大出力は136hpで、6速ステップトロニックトランスミッションを介して、前輪を駆動する。モーターは最大出力88hpで、シングルスピードトランスミッションによって、後輪を駆動する。「ALL4」の名前の通り、システム全体で4輪を駆動する4WDとなる。また、システム全体では、220hpのパワーを獲得している。0~100km/h加速は6.8 秒、最高速は196km/hだ。最新世代の高電圧リチウムイオンバッテリーは、蓄電容量が10kWhだ。EVモードでは、最大59kmをゼロエミッション走行できる。このリチウムイオンバッテリーは、室内スペースを節約するために、リアシートユニットの下に配置された。EVモードで最大59kmゼロエミッション走行できる効果もあって、欧州複合モード燃費58.8km/リットル、CO2排出量39g/km(いずれもWLTPサイクル)の優れた環境性能を実現している。◆ルーフテントはガススプリング機構によって自動的に展開このMINIハッチバックのEVとMINIカントリーマン(日本名:MINIクロスオーバー)のPHVに、純正ルーフテントが欧州でオプション設定された。純正のキャリアシステムの上に、ルーフテントを装着できる。2台の電動MINIは、世界で最も環境に配慮したキャンピングカーになる、と自負する。MINIハッチバックのEVは、ルーフレールを装備できるクラスで唯一のモデルになるという。純正のキャリアシステムにルーフテントを固定する。ルーフテントはエアロダイナミクス性能に配慮したデザインとなっており、MINIハッチバックのEVの動力性能に大きな影響を与えないという。MINIクロスオーバーのPHVでは、ルーフレールに手すりラックを使用して、ルーフテントを簡単に取り付けることができるという。ルーフテントは数秒以内に立ち上がる設計とした。安全レバーを解除した後、ルーフテントはガススプリング機構によって、自動的に展開する。折りたたみ式のアルミ製はしごも装備した。ルーフテントの中には、2つのベッドを用意。夏でも蚊帳のおかげで、害虫がテント内に侵入することはないという。両電動MINIには、デジタルコックピットディスプレイが装備されており、バッテリー残量が確認できる。バッテリーの電力により、クーラーボックスやオーディオシステムの作動、スマートフォンの充電が行える。持ち運び可能なエスプレッソマシンでコーヒーを淹れることも可能、としている。
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