カーシェアサービス「Anyca(エニカ)」を運営するDeNA SOMPO Mobilityは9月9日、エニカの現状を紹介するオンライン説明会を開催、馬場光(ばば・ひかる)取締役がコロナ禍の利用状況などについて説明した。エニカは、自分がクルマを使わない間にシェアに提供したいオーナーと、必要な時に好みのクルマを使いたいドライバーとをマッチングするカーシェアサービスだ。◆コロナ禍とその後の状況新型コロナウイルス感染症流行にともなう緊急事態宣言の影響により、4月の流通金額は前年度比43%に減少した。しかし6月以降は昨年同月比100%超えで需要が戻ってきている。エニカでは、エニカの使われ方が「レンタカーと異なり、旅行先より家の近所での利用が多いことが背景」と見ている。会員獲得数も7月から急増しており、今後の流通の拡大も見込めるとする。利用者アンケートを6月に実施したところ、コロナ禍による、オーナーのシェアに対する抵抗感は、5月から6月にかけて低減している(5月:36%→6月:67%)。いっぽう、ドライバーがエニカを利用した理由として、「他公共交通機関よりも感染リスクが低いと考えたから」が61%となった。4月、5月のシェア数減は、緊急事態宣言での外出自粛要請によるものだろう。エニカでは、「適切な感染予防対策を実施しているクルマについては、他公共交通機関よりも歓迎される傾向にある」と分析する。●取得費と維持費もシェアエニカは、自家用車を「共同使用」を前提にシェアするカーシェアサービスだ。共同使用にあたり、レンタカーとは異なり、自動車の取得費および維持に必要な実費なども共同で負担する。2015年9月にサービスを開始し、2020年8月時点で会員数35万人以上、登録台数1万6000台以上、登録車種数は750車種以上となっている。エニカを運営するDeNA SOMPO Mobilityは、DeNAとSOMPOホールディングスとの合弁会社だ。