横浜市神奈川区にあるマツダR&Dセンターで11月27日、初代『ロードスター』(NA型)を対象としたレストアサービス(NAロードスターレストアサービス)を受けた車両が納車された。このレストアサービスは、2018年から始まり、今回納車されたクルマを含めると5台目となる。今回レストアを申し込んだのは、神奈川県在住の板垣雅彦さん。所有している91年製のNA6CEロードスターは、ワンオーナーでこれまで大切に乗ってきたものだという。板垣さんいわく、「もうすぐ退職するので、これから人生を共にするクルマとして新車を購入して乗り換えるよりも、これまで所有してきたロードスターを綺麗にレストアしてずっと乗り続けたいと考えたのです」とのこと。走行距離は約4万6000kmと短かったものの、塗装が劣化してきていたため、ちょうど全塗装を考えていたときに、マツダが「NAロードスターレストアサービス」を始めることを知り、申し込むことにしたという。板垣さんは、全塗装や幌などを新品に交換する基本メニューだけではなく、エンジンのオーバーホールやサスペンションの一新などの全オプションメニューを網羅するフルレストアを選んだ。板垣さんは、フルレストアが終わった愛車に触れて「塗装の輝きが違いますね。エンジンをかけてみてもエンジンが気持ち良く回りますし、アイドリング中の振動も少ない」と驚いていた。発売当時のNA6CEはクリア塗装されてなかったが、マツダのレストアサービスでは、クリア塗装した上にさらに磨いているという。エンジンのオーバーホールにおいては、ピストン+コンロッドの重量を計測し、4気筒の重量差が2.7gだったものを1.0gまで小さくして、よりバランス良く回るエンジンとした。「NAロードスターレストアサービス」の立ち上げから主導してきたロードスターアンバサダーの山本修弘氏にこれまでレストアを振り返ってもらうと、「レストア車両は、お預かりしてから検査や分解をして初めて痛んでいるところが分かったりします。なので、なかなか思うように進まないというのが本音ですね。ただ、マツダとしては、このレストア事業で利益を上げたいわけではありません。ロードスターを長く乗り続けたいというお客様のニーズに応えたり、クラシックカー文化を醸成するために始めたものですから。なので、急にレストア事業を拡大させるわけではなく、そのコンセプトを本当に実現させるために必要なことを、これからもひとつひとつ行っていきたいと思います」とのこと。納車の際には、山本氏とクラシックカーガレージ認証を行っているテュフラインランドジャパンの栗田隆司氏が立会い、最終的な細かい確認と板垣さんへの認定書の授与を行った。ロードスターをリフトアップして下回りもしっかりチェックし、インテリアにかかっているビニールなども板垣さん自身で取り除く。最後にR&Dセンターを出るときには、大勢のマツダ社員が出てきてお見送り。納車当日はあいにくの雨だったが、ピカピカにレストアされた赤いロードスターは、板垣さんの笑顔と一緒に颯爽と走り出して行った。
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