奥深き、カーオーディオ製品の取り付けに関するあれこれを解説している当コーナー。現在は、「ワイヤリグ(配線作業)」をテーマにお届けしている。今回はその7回目として、「スピーカーケーブルの引き回し方」について解説していく。早速本題に入りたい。「スピーカーケーブルの引き回し方」についても、さまざまなノウハウが存在している。まず「スピーカーケーブル」は、基本的にプラスとマイナスのケーブルが2本1組となっている。どちらをプラスとして使っても大丈夫なのだが、アンプ側のプラス・マイナスと、スピーカー側のプラス・マイナスは合わせる必要がある。もしも逆に配線してしまっても音は出るが、“逆相”という状態になり、ステレオイメージが正しく再現されなくなる。プラスとマイナスには注意して、配線作業は行われている。また多くの製品において、信号の流れる方向が定められている。もしも逆に繋いでも、音はそれほど変わらない(問題ない)とも言われているが、一般的には、方向は定められたとおりに接続されることがほとんどのようだ(なんとなく気持ち悪いから、という理由だったりもするのだが…)。ただし、逆に接続すると音の特徴が変わる場合もある。そのときは、チューニングとして敢えて逆に繋ぎ、その特徴を活かす、ということがされるケースもなくはない。あと、左右の長さは、基本的には揃えたい。パワーアンプの搭載位置によっては、右スピーカーと左スピーカーそれぞれまでの距離が異なるケースも出てくるが、それでも長さを揃えたほうがいいようだ。とは言いつつも、長さを揃えることで片側のケーブルが余り過ぎるのも考え物だ。その余ったケーブルをぐるぐる巻きにはしたくはない。理想を言うならば、余ったケーブルは蛇行させて処理したいところだ。しかしながらそれが難しい場合には、敢えて左右の長さを変えることもある。そのあたりは臨機応変に、合理性が重んじられることが多いようだ。今週はここまでとさせていただく。次週もワイヤリングについての解説を継続する。お楽しみに!