僕はつい数年前まで、オーディオと音楽が好きな一人のユーザーだった。パソコンやネットーワークに詳しいことがオーディオ雑誌を発行する出版社に評価されて評論の世界に入り、今は沢山のデジタルオーディオ製品をレビューしている。このコーナーではそんな僕だから書ける、“ユーザー目線”での様々なハイレゾトピックをお伝えしていきたい。さて、記念すべき第一回目は「音楽を聴くのがさらに楽しくなる!ハイレゾ再生始めよう」と題した、ハイレゾ再生への“誘い”だ。一般的にハイレゾとは、CD規格の44.1kHz/16bitを超えるデジタル楽曲ファイルのことだ(この辺りは次号以後に改めて定義を確認しよう)。皆さんは2013年から2014年くらいにお茶の間を賑わせたハイレゾブームを覚えているだろうか? NHKや民法のテレビ放送の情報番組で毎日のようにハイレゾが取り上げられたあのブームだ。オーディオに全く興味のない僕の母親が「あなたのオーディオでハイレゾは聴けるの?」と聞いてきたり、自宅の近くで家を建てていた大工さんが「ハイレゾって知ってっか?」「音が良いんだろ」「なんでも専用のコンポがいるらしいぞ」と話していたくらい巷は盛り上がっていた。そのハイレゾブームもTV的には一段落した昨今だが、これには意味があったと感じている。なぜかといえば、「良い音で音楽を聴く」というオーディオ的趣味が一般的に認知されたからだ。オーディオ機器メーカーは、ハイレゾ対応機器の開発を加速させて多くの製品を生み出した。またスタジオなど音楽の制作サイドでもハイレゾを録音/編集できる機材が積極的に導入され、結果、J-Pop、クラシック、ジャズと様々なジャンルの新譜アルバムや、往年の名アルバムなどの多くがハイレゾ音源で発売されるようになった。音楽ファンにとっては“スタジオクオリティ”の楽曲を再生可能になり、よりアーティストの気持ちにより近づけるチャンスが生まれたし、再生する音源にうるさいオーディオファンにとっても夢のような状況となっている。次回からは、具体的なハイレゾ再生のメリットや、音源の入手方法、再生の基本、ハイレゾを含むデジタル楽曲ファイルの管理手法などを最新のハイレゾトピックなどと絡めてお伝えしていきたい。
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