インターネット通販の普及で増え続ける荷物量に悲鳴を上げる物流業界に対して、石井啓一国土交通相は3日「今後とも物流業界がきちっと役割を果たしていくためには担い手を確保する」ことが必要だと語った。宅配最大手のヤマト運輸は、正午から14時までの配達抑制や夜間配達の時間帯見直しなどを行うと伝えられている。荷物量の増加に、顧客に応じたサービスの複雑化が加わった現状には「末端の物流業者にも相当の負担がかかってたのではないか」と、石井氏は理解を示した上で「長時間労働の是正や処遇の改善」が担い手を確保する重要な対策になるとした。焦点となる宅配業界には、再配達が全体の2割を占めるという非効率な状況改善が必要と考えて、同省も後押しする。17年度予算案に約5億円を計上、宅配ボックスの設置費用を補助する制度を新設した。この補助制度ではずみをつけて、新たな宅配ボックスを全国500か所に増やす目標を掲げる。鉄道事業者の協力を得て、駅などの鉄道施設にも設置を進める予定だ。ただ、生産性の向上は物流事業者だけで解決できる問題ではない。「トラックで言うと、荷待ち時間が長い。荷物積み下ろし時に荷役作業を手伝わされたりするので、荷主さんにも協力をいただいて、絶対的な効率を向上させていくことが必要」(同上)。荷物量の増加にただでさえ追いつかないドライバーと、そこに押し寄せる高齢化。まさに担い手がいなくなろうとしている現状を変えなければならない。
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