ダッシュボードにスマホをホールドし、Googleマップのナビを表示して運転していたとき思った。「7インチや10インチの中古タブレットを買って、大きな画面の“なんちゃってナビ”を試してみようか」と。きっかけは激しい老眼に悩み始めたころから。50歳を目前にした中高年記者は、スマホの画面を見るのに、腕をめいっぱい伸ばさないと画面の文字が見えないようになり、スマホを離して見ると、こんどは文字や地図が遠すぎて見えない。そこで10.1インチ、7インチの中古タブレットを3000円前後で購入。セットアップとアップデートを済ませ、スマホのテザリングでタブレットとつなぎ、タブレット側のWi-Fi・位置情報・GPSなどをオンにする。市販のカーナビなどにもある7インチは、ちょうどいいサイズ感だけど、QWERTYキーで目的地を入力するときなどは、「もう少しキーが大きいと助かる」とも感じる。その点、10.1インチは、キーも大きく使いやすい。目的地設定を音声入力できたり、地図からブラウザへ移って周辺情報などをチェックできるのもありがたい。電話がかかってきた場合も、スマホで通話しながら、タブレットの地図を見たり、ネット検索もできていい。が、安物買いの銭失いレベルの手間もいろいろあった。まず中古タブレットなのでバッテリーの減りが早い。100円ショップで購入したシガーソケットから電源を引いてタブレットを充電しながらでないと、あっという間に残量半分に。テザリング中のスマホも電池が減っていくので、シガーソケットUSBの2ポートモデルが要ることもわかった。さらに10.1インチタブレットはシガーソケットからの充電すらできなかった。もともと出力12V-1.5Aアダプターの独自プラグを挿して充電する機種だったこともあり、シガーソケットから引いてきた電源を USB typeC に挿しても充電ランプが灯らない。入力しやすさや、大きい画面で「いいな」と思った10.1インチタブレットは、充電のハードルが高いうえ、キビキビ走ろうとしてちょっと横Gが加わると、ゴロンとフロアマット上に転げ落ちてしまう。中古タブレット2機、USB 2ポートシガーソケットなどで8000円ほどかかった。この8000円で、新品の7インチポータブルナビなどが買えてしまう始末。これも失敗に終わった。