プジョーの『508』シリーズにクリーンディーゼルモデルとなる「ブルーHDi」が追加された。試乗車はワゴンボディをもつSW。プジョー508は全幅1855mmとたっぷりとしたボディを持つワゴン。日本の都市部で使うにはちょっと大きいが、優雅さを感じるワゴンとしてなかなか魅力的な存在となっている。ルーフを前面ガラスとしているところなども、いかにもフランス的なおもしろさ、思い切りのよさがクルマを際立たせている。そこに搭載された新しいエンジンが2リットルのディーゼルターボ。新しいといっても設計そのものは古く、90年代に設計されたものを進化させたもの。エンジンのパワー&トルクスペックは180馬力、400Nmで力強さは十分。発進からグイッと前に進む印象で、力感を保ち衰えることなくグイグイ加速していく。ミッションの設定もよく、きれいにつながっていく。ただ、エンジン全体の雰囲気はやはり古さを隠しきれない。振動はかなり抑えこまれているが、ディーゼル特有のガラガラ音についてはかなり残ってしまっている。しかし、それは気にならないというドライバーなら、十分だろう。また、エンジン自体が重いため、アンダーステアの傾向が強まるなど、508のハンドリングに少なからずとも影響を及ぼしている。ステアリングを切ったときにフロントまわりがズシッと重く感じるのも独特で、警戒感はスポイルされている。しかし、もともとスポーティに走るためのクルマではないのだから、そのあたりは納得できるだろう。車両本体価格は464万円。アドブルーを使うディーゼルだが、軽油自体の価格が安いので、年に1度くらいのアドブルー補給は大した負担にはならないだろう。それよりもエコカー減税の効果は絶大でカタログによれば、自動車取得税、自動車重量税、自動車税の減税額の合計は19万4600円。これだけでも価値は十分にあると言える。■5つ星評価パッケージング:★★★インテリア/居住性:★★★パワーソース:★★★フットワーク:★★★オススメ度:★★★諸星陽一|モータージャーナリスト自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。
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