商品改良を受けた新型『アクセラ』で見逃せないのが、最小限の視線移動でドライビング情報が得られるとして高く評価されてきたヘッドアップディスプレイ(HUD)こと「アクティブドライビングディスプレイ」の進化だ。マツダはこれまで、アクセラをはじめとする主力車種にこのHUDを採用してきたが、その最大の目的は「迷うことなく確認や操作ができること」にある。“人馬一体”をコンセプトに掲げるマツダは、最小限の視線移動でドライビング情報が得られるためのアイテムとしてHUDを採用したのだ。そして今回のビッグマイナーでは、この部分を従来のモノクロからカラーへと変更して表示能力を大幅にアップし、視認性を飛躍的に高めている。エンジンをONにするとコンバイナーと呼ばれる透明のアクリル樹脂が立ち上がるのは従来と同じ。違うのはその表示能力で、映し出された表示はよりコントラストが高くなってハッとするほど鮮明だ。ドットもより細かくなってフォントも読み取りやすくなり、外光の影響に左右されにくい。表示可能な項目も増え、新たに制限速度やブラインド・スポット・モニタリング(BSM)の表示も行うようになった。制限速度はカメラで道路上にある標識を読み取ることで実現しているもので、走行速度との比較がしやすく、制限速度を超えたときは警告音と共に表示を点滅させる。これならありがちな“うっかりミス”低減に役立つこと間違いなしだ。BSMでも車両が近づいてくると、その側に合わせてHUD上に表示する。その他、従来と同様にナビゲーションのガイドも行うのはもちろん、先行車認識、車線はみ出しなどの検出もモニタリング。車線はみ出し時は警告音がマイルドになったが、代わりにこの表示がオレンジ色に変化することで注意喚起につなげている。この対応により、ドライバーは走行中の必要な情報のほとんどをこのHUDで知ることができるようになったわけだ。
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