スタイルDはブースにBMW『イセッタ』をモチーフにしたマイクロEV「ピアーナ」を展示。可愛く珍しいスタイリングで来場者の関心を集めていた。昨年の東京モーターショー15のスマートモビリティシティでも話題になったクルマだけに、記憶に残っている読者もいるかもしれない。何かクルマの仕様に進展があったのか、スタイルD企画開発室の庄司佑紀氏に尋ねてみた。「クルマ自体は東京モーターショーの時から変わっていません。この国際オートアフターマーケットEXPOでは販売代理店を募集するための活動を始めたところです」。軽自動車が日本に根付いているのは、地方の自動車整備工場などが信頼関係で地元ユーザーを掴んでいることも大きい。スタイルDはピアーナの販売網に、こうしたローカルなネットワークを活用できると考えているのだ。しかしマイクロEVに代表される超小型モビリティの法整備は、まだ具体的な形が見えてこない。それを考えると販売はまだまだ先のことではないか。そう思って質問すると、意外な答えが返ってきた。「超小型モビリティではなく軽自動車規格で販売することも計画しています。そのため現在、衝突安全性や動力性能を高めるための仕様変更の開発を行っているところです」(庄司氏)。今年半ばにはボディ外板などの金型が出来上がる予定とか。車体はモジュール構造となっており、各モジュールは様々な工場で生産し、最終的には中国の工場で組み立てを行う計画だ。また搭載される高性能なリチウムイオンバッテリーも、従来の鉛酸バッテリーと置き換えられるガソリン車用のシステムとしてパッケージングを一新しており、こちらも販売に向けて準備を進めているそうだ。