毎年この時期に気になる、お盆の帰省による高速道路の渋滞。今年はコロナ禍以前の水準に戻り、昨年の2倍の渋滞が発生する見込みだ。
◆下りのピークは8月11日、上りのピークは8月13日の予測
NEXCO東日本の予測によると下り方面は「山の日」の8月11日がピーク、上りは8月13日をピークにUターンラッシュによる混雑が15日まで続きそうだという。
ピーク時の最も長い渋滞が予測されるのは、下りが11日朝、東北自動車増・矢板北PA付近の45km。このほか11日と12日朝、東北自動車道の羽生PA付近でも40kmの渋滞が予測されている。
上りは13日夕方に関越自動車道・高坂SA付近で40km、東北自動車道・加須IC付近で35kmの見込みとなっている。
なお、全国で見ると11日早朝の東名高速下り秦野中井IC付近と中央自動車道下り相模湖IC付近、13日夕方東名高速上り綾瀬SIC付近でも最大45kmの渋滞が予測されている
◆今年はコロナ禍前のお盆期間と同程度の渋滞に
NEXCO東日本 関東支社の渋滞予報士・田中優太さんによると関東支社管内におけるお盆休み前後の8日間(2023年は8月9日から16日、昨年は8月10日から17日)の渋滞発生回数は122回の見込みで、昨年実績の59回の倍以上になるという。
昨年は、交通量自体はコロナ禍以前の水準に戻っていたものの、NEXCO東日本管内ではお盆期間中に台風や豪雨の予報があり、外出を控えた人が多かったため、渋滞が少なくなったと分析。一方で、今年の122回という数字は、コロナ以前の水準と同程度だという。
◆前日夜の帰省に注意、Uターンのお狙い目は15日以降の常磐道
下り方面については、ピーク日前日の10日夜も要注意。仕事の終わる人も多い午後6時前後はまだ混雑が少ないと見られるが、午後10時から11日の午前0時にかけて、関越道で混雑が予測されている。
一方、15日夕方以降は常磐道上りが比較的空いている予測で、東北から東京方面に向かう人は栃木や羽生付近での渋滞を回避できる可能性がある。
◆渋滞にはまる前、はまった時はどこを走るべき?
渋滞にはまった際、片側3車線の場合、どこの車線を走ると最も早く目的地に到着できるか、という疑問について田中予報士に聞いてみると、「どの車線もほぼ同じ結果であることが多い」という結論となった。
車線変更をすれば、事故のリスクが上がり、ブレーキによって更なる渋滞の原因となってしまうことも考えられるため、なるべく車線を変えない方が良いそうだ。
一方で渋滞の発生する前段階においては、追い越し車線に交通量が偏ることにより渋滞が発生するケースも多いため、バランスよく車線を使うことで渋滞発生が遅らせられると話していた。