神奈川県オールトヨタ販売店(神奈川トヨタ自動車・横浜トヨペット・トヨタカローラ神奈川・ネッツトヨタ神奈川)とトヨタレンタリース神奈川、トヨタレンタリース横浜は、トヨタ自動車が開発した超小型EV『C+pod』(+はCの右肩)を使ったレンタカーサービスを2021年7月22日から開始する。C+podは、全長2490mm、全幅1290mm、全高1550mm、乗車定員は大人2名といった超小型の電気自動車。満充電から約150kmの走行が可能で、満充電までの所要時間は、200Vの充電器を使用時で約5時間、100Vの場合は約16時間となっている。最高速度は約60km/h。そのため高速自動車道、自動車専用道路、および法定速度が60km/hを超える道路は通行不可。またチャイルドシートの取り付けも不可となっている。◆1時間800円でレンタル今回開始されるレンタカーサービスは、市営交通100周年を迎える横浜市交通局とコラボレーションし、サービス提供車両4台すべてが『観光スポット周遊バスあかいくつ』に模したデザインにラッピングされているのが特徴。レンタカー取扱店舗は、東白楽駅前店、東神奈川駅前店、横浜駅西口店、横浜みなとみらい店、横浜ランドマークタワー店、関内店、元町石川町店の7店舗。レンタル希望の際は、各店に電話にて予約する。また、本サービスの利用可能店舗や予約先番号はマルチモーダルアプリ『my route』や公式Webサイトから確認が可能。利用可能時間は午前8時から午後8時(一部店舗午後7時まで)。料金は1時間までは800円(税込み)、12時間までは4800円(燃料代税込み)となっている。◆7店舗のどこでも乗り捨て可能な利便性今回のサービス開始に伴い、2021年7月21日にはメディア向け先行試乗会が横浜トヨペット ウエインズ山下公園店で行われた。司会進行には、my route@Yokohamaアンバサダーの丸りおな氏が担当。最初に株式会社アットヨコハマ取締役・東昭人氏が登壇し、このサービス開始については、いくつかの重要な意味合いがある、と述べた。「まずひとつ目に、トヨタが本格発売する超小型EVのサービスであるということ。C+podが街中をたくさん走り回っている光景を目にするのはもう少し先になるかとは思うが、今回先行して皆さまに体験して頂きたい。次に、横浜市交通局とコラボレーションした取り組みであるということ。そのためC+podの外観は、『観光スポット周遊バスあかいくつ』に模したデザインになっている。さらに、ショートタイムレンタルサービスというシステムを採用したこと。これはレンタカーよりお手軽に、シェアリングより安心にという考え方が込められている」「C+podの名前については、Cは『コンパクト』、『コミュニケーション』、『コネクト』の意味合いがある。そしてpodは、蚕の繭という意味合いがある。乗っている人を優しく包み込むようなイメージでもある。これは私の憶測だが、蚕の繭と言えば、トヨタ自動車の元となる豊田自動織機は蚕の繭を紡ぐ機械の製造なども手がけていた。これはなにかしら関係があるのではないかと少しドラマチックに想像し、まさにトヨタの乗り物だといった印象を持っている」続けて横浜市交通局自動車本部営業課宮本氏が来賓として挨拶した。「今年は市営交通100周年となる年だ。そんな年にC+podのサービスが開始され、デザインも観光スポット周遊バスあかいくつを模したデザインで、横浜の街にとても映えるデザインになっていると思う。またC+podの予約が行えるmy routeアプリを使えば、市営地下鉄や市営バスの1日乗車券もデジタルチケットで購入できる。横浜には様々な乗り物があるので、環境に優しいC+podはもちろん、いろいろな乗り物で移動して頂き、横浜の街を満喫してもらいたい」続けて、株式会社トヨタレンタリース横浜 林良和常務取締役が登壇し、ショートタイムレンタカーについての説明があった。「C+podのサービスは当初カーシェアで開始するという話が上がっていた。しかしステーションの問題、充電の問題、コロナ禍のさなかであるため除菌が必要だという問題が持ち上がった。その解決策としては、やはり有人によるサービスがいいのではという話になった」「そしてサービス料金の1時間800円というのは、カーシェアサービスの1時間あたりがだいたい800円ということで、合わせてある。レンタル時間については、じつは神奈川県で昨年の9月からショートタイムレンタカーのトライアルサービスを開始しており、1時間ごとのレンタルサービスは好評だった。通常トヨタレンタカーの場合、6時間以上のレンタルとなっている。しかしこれでは、観光で少し借りたいお客様には、レンタル時間を持て余してしまう。その解決策として、トライアルで好評だったショートタイムレンタカーサービスを選択することにした」「予約はmy routeを使えば簡単にでき、横浜駅近くやベイエリアなど7店舗で借りられる。これらの7店舗はすべて駅に近い。つまり電車で来られたお客様が気軽に車を受け取りにいけるということにも一役買っている。またカーシェアリングにはない、7店舗であればどこにでも乗り捨て可能というのも便利なサービスだと思う」◆パワー不足はなく快適にベイエリアをドライブ挨拶終了後はメディア向けに試乗が行われた。試乗コースではベイエリアを実際に10分ほど走る事ができ、C+podの乗り心地をしっかりと体験できた。記者も試乗させていただいたところ、60km/hの制限速度については街中を走っている場合、交通量も多いためもともと60km/h以上の速度を出す必要がなく、特段気になることはなかった。室内は思っているほど狭くもなく、大人2人が数時間乗る程度であれば、問題ないだろう。EVということでアクセルを踏んだ際に勢いよく発進するのかと思ったが、そこは滑らかに発進するように調整され、ギクシャクした発進にならないように味付けされていた。一方でブレーキは少し効きが遅く感じた。速度を上げた際には少し早めにブレーキペダルを踏み込んだ方が良いと感じたが、60km/hまでしか出ないため、普段から運転に慣れているドライバーなら、恐怖を感じる事はまず無い。市街地を走る分にはパワー不足を感じることもなく、じつに快適にベイエリアをドライブできた。my route@Yokohamaアンバサダーの丸りおな氏もすでに試乗したとのことだったので、どんな印象を持ったか感想をお伺いした。「一番印象的だったのは、小回りがきくこと。そして60km/hしか出ないので登坂時などに馬力不足を感じるのかと思っていたが、軽くアクセルを踏んだだけでラクラクと登って行けたので、安心だった。私は普段から運転するのであまり影響はなかったが、小回りがきくということは細い道でも安心して進めるということで、車に慣れてない人には大きなアドバンテージになるはず。そしてなによりデザインがかわいい。ドライブ、ニュートラル、バッグなどのポジションもボタンを押すだけで、操作が簡単なのがいい」◆一般販売は2022年より165万円から今回はショートタイムレンタカーの車両として用意されたC+podだが、2022年には一般販売の予定もされている。マニュアルクーラー、温熱シートなどが用意されたGグレード(税込み171万6000円)と、基本装備のXグレード(税込み165万円)の2タイプ。ボディカラーはXグレードの場合、ボディ&ドア・無塗装(白色樹脂)とルーフ・無塗装(黒色樹脂)のツートーンカラーだが、Gグレードの場合、メーカーオプションながら、5色のツートーンカラーや、3色のスリートーンカラーも選択できる。安全面では、プリクラッシュセーフティ(歩行者[昼夜]・自転車運転者[昼]検知機能付衝突回避支援タイプ/ミリ波レーダー+単眼カメラ方式)や、インテリジェントクリアランスソナー[パーキングサポートブレーキ(静止物)]が標準装備。スタビリティコントロール、トラクションコントロール、ABS、SRSエアバッグ、プリテンショナー、フォースリミッター機構搭載の3点式シートベルトなども装備し、安全装備も充実している。EVシステムならではの機能として、バッテリーに蓄えた電力を車内に設置されたアクセサリーコンセントから、外部用電源として使うことも可能。またオプションで用意されているヴィークルパワーコネクターを充電ポートに接続すれば、ヴィークルパワーコネクターをコンセントとして利用できるため、停電や災害時などいざというときに役立つ。小回りがきいて、安全性も高いため、遠出はしないが、近場のお店などによくお出かけするといった高齢者などにはぴったりの車だ。
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