宮城県南部の郷土料理「はらこ飯」。宮城県山元町、国道6号線沿いの農水産物直売所「夢いちごの郷」の「やまもと秋の味覚フェア」にもお目見えし、地元の人や県外ナンバーの車で訪れた人などが買い求めていた。阿武隈川の河口に近い宮城県の亘理、山元あたりでは秋の味覚として親しまれているのが「はらこ飯」。古くから鮭の漁が盛んだったこの場所に秋の訪れを知らせる郷土料理だ。鮭を煮た煮汁でご飯を炊き、そこにそのサケの切り身とイクラを載せた鮭尽くしの炊き込みご飯である。東日本大震災の後、国道6号線、常磐自動車道なども、自動車のみ(自転車、自動2輪は通行不可区間あり)は通れるようになり、かなり往来も多くなってきた国道6号線。新しく様々な地域の魅力を発信するスポットも誕生している。もともといちごをはじめとした農産物や、ホッキ貝など、地場産品に恵まれる山元町。この農水産物直売所「やまもと夢いちごの郷」もそんなスポットの一つ。ここにも「はらこ飯」ののぼりが出され、秋の訪れを来場者に知らせていた。地域の様々なお店がはらこめしの弁当を持ち寄り、店内の真ん中の一角に「はらこ飯」が設けられていた。「仙台と言うと牛タンとかずんだもちが有名ですが、秋にこちらの方に来て食べてから、かなり気に入っています。」そんなことを言いながら手に取る人も。せっかくなのでランチははらこ飯に。購入して店内のイートインスペースで早速いただくことに。鮭の煮汁でご飯を炊いているので、基本的には茶色がかっているが、イクラが載ることで、きらきらと華やぎ、また全体的に色彩的にも秋めいて見える。構成要素は鮭の切り身、ごはん、いくらだけなのだが、それでも合わせて食べたり、いっしょにすくって口へ運んでみたりすることで風味のや食感にバラエティが生まれて案外楽しめるものだ。また、鮭の煮汁自体にしっかり旨味がでているのか、その香り、後味がしっかりでていて、それを最後まで楽しむことができる。食後にはいちごみるくジェラート「夢いちご」を。こちらも果肉たっぷりで食べ応え十分。気がつくとあっというまに平らげてしまっていた。まだまだ暑い日も多いが、国道6号線沿いで見つけた秋の訪れである。フェアは21~23日も開催。
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