カーオーディオにおける楽しむべきポイントの1つである、「サウンドチューニング」について解説している当コーナー。今週からは新たな章に突入する。「ハイエンドシステムにおけるタイムアライメント調整の勘どころ」をテーマに掲げ、話を進めていこうと思う。ところで以前に、簡易的な「タイムアライメント」の操作方法を解説した。そのときに「タイムアライメント」とはどのような機能なのかを解説したのだが、今回もまずはこれが何なのかを、簡単におさらいしておこうと思う。当機能が何なのかをひと言で言うならば、「クルマの中で、ステレオイメージを正しく再現するためのもの」ということになる。ステレオとは、音楽を左右のchにわけて録音し、そしてそれぞれを左右のスピーカーで再生することで、演奏をリアルに立体的に再現しようとするものなのだが、車内ではこれが上手く運用できない。なぜならば、「リスニングポジションが、左右のどちらかに寄っているから」だ。ステレオを成立させるためには、「左右のスピーカーから等距離の場所にリスニングポジションを取る」という前提条件があるのだが、クルマの中ではその状況を作り出すことができないのである。これに対処するために、「タイムアライメント」は存在している。リスニングポジションから見て、近くにあるスピーカーが発する音に“遅延”をかけて、あたかも左右のスピーカーから等距離の場所にいるかのような状況を、作り出せるのだ。なお、ハイエンドシステムにおいては、左右のトゥイーター、左右のミッドウーファーそれぞれ1つずつを、個別にコントロールしていこうとする。こうして、厳密に「タイムアライメント」を運用し、ステレオイメージを正確に再現しようとするのである。また、このようにスピーカーユニットの1つ1つを個別にコントロールできるシステムレイアウトは、“マルチアンプシステム”と呼ばれている。そしてこのシステムレイアウトにおいては、スピーカーの1つ1つに、パワーアンプの1chずつがあてがわれることとなる。以上が、ハイエンドシステムにおける、「タイムアライメント」の概要だ。さて、その操作方法についての解説は、次週からとさせていただく。お楽しみに。
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