カーオーディオの取り付けにおけるウンチクのいろいろを解説している当コーナー。今週からは新章に突入する。これまでは基本的な取り付けにおけるノウハウのいろいろをご紹介してきたが、今回からは、「カスタム・インストール」におけるあれこれを深堀していく。ここまでは主に、音を良くするため、という観点に立ってインストールの基礎知識をご紹介してきた。しかし今週からは、ルックスを際立たせるためにどのようなノウハウがあるのかを、考察していこうと思う。ちなみに、「カスタム・インストール」の対義語とは、「ストック・インストール」である。こちらでは、“純正の状態をいかにキープするか”がポイントとなる。ただし、この中にもアプローチは2つある。1つは、純正状態をそのまま残すことを重視するもの、もう1つは、“純正のような”仕上がりを目指すもの。この2つは、同じ「ストック・インストール」でも、立ち位置がまったく逆だ。前者は、純正の状態から“切った貼った”をしないことが大事であり、後者は、“切った貼った”をしながらも、しかし一見純正のように見える、というスタイルなのである。実際のところ後者は、「カスタム・インストール」であると言っていい。そしてさらにいえば、もっともセンスが問われるカスタム手法、ということもできる。ど派手なカスタムは、ときとして手数の多さで勝負できる。しかし、“ストック・インストール”的な“カスタム”では、デザイン性であったり、色彩美等々、外してしまったら失敗も有り得る。難易度は相当に高いのだ。今回はここまでとさせていただく。次回は、カスタム・インストールにおける、“フィニッシュ”のいろいろについて解説していく。お楽しみに。