「おっ、お客さん、ギリギリ410円でしたよ」---都内のタクシー初乗り料金が「2kmまで730円」から「1.052kmまで410円」に変わった。1月31日、青山通り(国道246号)で乗ったタクシーの運転手は「そうねえ、そんなにガラッとは変わらないねえ」と笑った。青山学院大学(港区南青山5丁目5)付近での仕事を終え、次の打ち合わせ先が渋谷区桜丘町のカフェだった。青山通りでタクシーを待つと、これまで以上に「空車」が少ない感じもする。15時過ぎ、3分ほど通りに立ち、乗れたタクシーはグリーンキャブ社のクルマだった。その運転手は「初乗り410円になっても、目立った変化はないような…」という。「きょう17組のお客さんを乗せたけど、そのなかでも410円が1組しかいなかった。でも感覚的には、3人や4人で乗る客が増えたような気もするよね」青山学院大学の正門付近から走らせたタクシーは、宮益坂上交差点を過ぎ、JR山手線のガードへ向けて坂を下りていく。途中、ほとんどの交差点に赤信号で停車したが、渋谷駅西口の歩道橋下で運転手に降車を告げると、410円だった。Googleマップで確認すると、950mほど。「地下鉄の駅まで歩いて階段を登り降りしたり、渋谷駅のバスターミナルから現場へ向けて歩くよりいいかも」と伝えると、運転手は「そういうお客さんが増えるといいんだけど。いろいろ試してほしいよね」と話していた。