パイオニアは、幕張メッセで開幕した「東京オートサロン2017」に出展。カロッツェリアブランドの「サイバーナビ」のデモカーに加えて、近未来のパイオニアが提供する自動運転向けのコックピットの提案も見られる。「カロッツェリアブランドで現在の価値を、コックピットの展示では、近未来にパイオニアとして提供していきたい価値を表現しています」とマーケティング部プロモーション課の中山元課長は説明する。コックピットは、今月初旬にアメリカで開催されたCES(Consumer Electronics Show)で展示したものをそのまま再現。自動走行中のエンタメコンテンツの楽しみ方や、自動運転する車の挙動をわかりやすく伝えるHMI(ヒューマン・マシン・インターフェイス)など、パイオニアのノウハウが詰まった提案を体験できる。「パイオニアとして、近い将来提供していきたい価値です。安心安全で、さらに楽しくて快適で、という点をみていただければと思います」と中山課長は話す。コックピットのセンターコンソールにあたる部分がエンターテインメントを提供する画面で、自動運転モードになるとせり上がってくる。手元のタブレット状のものは操作用として配置されたものだ。そして正面のモニターには、運転情報が表示される。自動運転の時でも安心してすごせるHMIが実現されている。また現在のパイオニアの価値として、カロッツェリア「サイバーナビ」を搭載したデモカー、アウディ『R8』、トヨタ『ヴェルファイア』を展示するほか、カロッツェリアのスピーカーの音質を体験することができる移動式試聴室「サウンドエクスペリエンスカー(トヨタ ハイエース)」も展示される。純正スピーカーとの音質の聞き比べができる視聴室だ。パイオニアは、来年の2018年で、スピーカー発売80周年を迎えるという。その原点に立ち返って、「“音”の魅力をもういちどアピールしていきたい」とのこと。この移動式視聴室は、各種イベントや、カー用品店の店頭などにも登場する機会があるという。スピーカーの音そのものをきちんと体験することができるよう、ボックス型のエンクロージャーに取り付けたスピーカーユニットを、リスニングポイントの正面に配置し、三角形の頂点に座って視聴することができる空間が、ハイエースの特装車のなかに実現されている。そのほかヴェルファイアのデモカーでは、サイバーナビに搭載された運転支援機能についても確認することができる。前方車両接近警告、右折時つられ発信検知、レーンキープサポート、前方車両発進検知、横断歩道予告検知などの機能を搭載しており、後付けで自分のクルマにもこのような運転支援機能を追加することができるのだ。パイオニアが提供する現在、そして近未来の価値について、そして明日1月14日の13時30分から14時(予定)に、モータージャーナリストの飯田裕子氏、藤島知子氏、パーソナリティーの藤本えみり氏を招き、「クルマの楽しみ方」についてのトークショーも開催する。中山氏は、「新しい車の楽しみ方を提案するので、ぜひお越しください」と語った。