Clarion『Full Digital Sound』は、こう楽しむベシ! タイプの異なる2台のプロショップ・デモカーを、詳細リポート!
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発売が開始されてから丸半年が経過した、Clarion『Full Digital Sound』。時が過ぎゆくほどに認知度もアップし、装着ユーザーの数も着実に増加している。そんな中、今改めて、この新時代のカーオーディオシステムの楽しみ方のポイントを考察してみようと思う。
ヒントとしたのは、以下の2台のデモカーだ。千葉県の気鋭ショップ、“サウンドクオリティー”が製作した「TOYOTA・プリウス」と、山形県の人気店、“カーズファクトリーシュティール”製作の「BMW・E46カブリオレ」。スタンダードな料理法と、スペシャルな料理法、対極的な手法で作り込まれた2台を例に取りながら、『Full Digital Sound』の魅力を掘り下げていく。
■音に効く作業をふんだんに、しかし効率的に実施して、“良音”をゲット。
最初にご紹介するのは、千葉県の“サウンドクオリティー”が製作した「TOYOTA・プリウス」。当車には以下のようなシステムが搭載されている。フルデジタルサウンドプロセッサー(サウンドプロセッサー/ツィーター/コマンダー)『Z3』(税抜定価:12万5000円)+フルデジタルスピーカー『Z7』(2本1組、税抜価格:8万7000円)+フルデジタルサブウーファー『Z25W』(税抜価格:7万3000円)×1発という、『Full Digital Sound』を搭載する場合の基本フォーメーションである。
つまりこの「プリウス」は、ある程度現実的な手法で『Full Digital Sound』が運用されつつも、音に効くノウハウがふんだんに盛り込まれている。“サウンドクオリティー”代表の越野さんはこう語る。
「当デモカーと同様のユニット構成で、同じ取り付け方法を取った場合、ご予算は約40万円ほどです。車種によっても異なりますので、あくまでも目安ですが。ちなみに、同価格のアナログシステムでは、ここまでの音質を得ることは難しいですね。ただ、アナログシステムでは、さらに予算をかけることでクオリティーを上げていくことは可能です。発展性はアナログシステムに分があります。しかしながら、この予算の範囲では、『Full Digital Sound』のほうが音が良い。
もしも『Full Digital Sound』を導入されるなら、このシステムのコストパフォーマンスの高さを、できる限り享受していただきたいと思うんです。ある程度予算は抑えながらも、このくらいはやっておくと良いと思われることを、このデモカーでは提案しています」
なお、この2つの『Z7』には、別々の役割が与えられている。音楽信号を帯域分割し、1つをミッドウーファーとして、1つをミッドレンジとして使っている。つまり、“変則フロント3ウェイ”が構成されているのだ。編集部で知るところでは、『Full Digital Sound』搭載車の中でこのような運用スタイルが取られているクルマは、今のところこのクルマただ1台のみだ。
カーオーディオは、創意工夫を発揮させることで、楽しみ方の幅が広がる。それは『Full Digital Sound』でも同様なのだ。このクルマはそれを地で行った。
なお、10月4日から千葉県・幕張メッセにて4日間にわたり開催された『CEATEC JAPAN 2016』内のClarionブースにて初お披露目された、同社の『Full Digital Sound × SurroundEye』デモカー「TOYOTA・シエンタ」の、フルデジタルスピーカー『Z7』はフロントにダブル付けされている(オーディオについては“カーズファクトリーシュティール”がインストールを担当)。同デモカーは今後、国内で開催されるさまざなイベント、試聴会に登場予定だ。どこかで見かけたら、ぜひともご試聴を。
いかがだったろうか。Clarion『Full Digital Sound』は、定番スタイルから斬新な方法まで、思い思いのアプローチで楽しむことが可能だ。