上品で上質。しっとりして、どこかたおやかな新しさ…それがアウディのデザインイメージだったのに、新型アウディはどことなく古臭い。いや、新しさが感じられない。新型です!と、胸をはって威張れないというか(威張る必要はないんだけれど)、新しいものを手に入れたわくわく感がしないというか(これは切実な問題)。だから、日本ではすっかり存在意義が問われるセダンは、さすがのアウディといえども、どうもピンとこないのである。でも、『A4 アバント』は違う。荷物スペースがあるだけで、デザインは行動派へとワンランク格上げされ、実際、テールゲートを開けると、目を見張るほど広い荷物スペースが現れる。思わず、助走をつけて飛び乗り、寝転がりたいくらいだ(しないけれど)。ホイールベースはセダンと同じ2825mm。高速道路を走らせたときの安定感がすこぶるいい。落ち着いていて、緊張感がほぐれていく。こんなに楽にゆったりと走れるのなら、フロントマスクのデザインが多少、古臭くてもどうでもいいじゃないか、という気さえしてくる。自動運転技術が盛り上がり、今回も、レーンアシストやパークアシストなどの機能が投入されているけれど、評価したいのは、トンネルに入ると「ライトを点灯するように」とインパネに注意を出したり、自分で設定した速度を超えると警告音を出したり、オービスをキャッチするとカーナビや音で教えてくれたりと、ドライバーの機能を代替ではなく、サポートする機能が盛り込まれていること。究極の自動運転は完全に自律走行なのかもしれないけれど、ドライバーとしてはこうやって、自分の能力をさりげなく維持させ高めてくれる機能も、ものすごく価値があり、未来の技術はこうあってほしいと思うのである。■5つ星評価パッケージング:★★★★インテリア/居住性:★★★★パワーソース:★★★フットワーク:★★★★オススメ度:★★★★岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材するほか、最近は ノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。
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