モリタホールディングスは、4月13日から10月13日に開催される「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)」に参加。AIを用いた現場指揮支援システムや、日本初の実運用となるEV消防ポンプ自動車など、未来社会における最適な消防活動を目指した最新鋭の消防車両及び機材を協賛する。
同社は「安心を支える技術と絶えざる挑戦で、人と地球のいのちを守る」という目標を掲げ、大阪市との連携協定のもと、大阪市消防局と共同研究開発を進めている。災害時における迅速な救助と火災の早期鎮圧を目指し、災害現場におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する新たなソリューションを提案する。

大阪・関西万博では、大阪市消防局と実証実験を行い、安心安全な街づくりに貢献する。モリタホールディングスは5月27日に大阪市と連携協定を締結し、未来社会における最適な消防活動の実現を目指した共同研究開発を官民一体で推進している。
大阪・関西万博に協賛品として提供されるのは、現場指揮支援システム、EV指揮車、EV消防ポンプ自動車、21mブーム付多目的消防ポンプ自動車MVF21、EV巡回車など。
日本で初めて実運用されるEV消防ポンプ自動車は、日本の道幅の狭い道路に対応するため、独自開発したePTO(EV専用ポンプ駆動システム)とe-Fire Pump(EV専用ポンプ)を、車両後部にレイアウトすることでコンパクト化を実現。タブレットによるポンプや吐水口などの各コックの遠隔操作を可能にした他、ホースカーの昇降装置など省力化にも貢献する設計となっている。

現場指揮支援システムは、災害時における要救助者の迅速な救出と火災の早期鎮圧を目指すもの。隊員のウェアラブル装置などと連動し、必要な情報をリアルタイムで大型のタッチパネルを備えた指揮卓上に表示させることができるほか、AIを活用して最適な消火・救助・救急活動の判断を支援する。同システムをEV指揮車に搭載し、未来社会における最適な消防活動を提案する。
21mブーム付多目的消防ポンプ自動車MVF21は、複雑な形状のパビリオンを持つ会場での災害を想定し協賛するもの。先端が屈折するブームに加え、車椅子のまま救助できる国内最大級のバスケットを持つ。EV巡回車は、電動の小型モビリティで、会場内の予防巡回業務に使用する。360度カメラと通信機能を搭載し、災害時はカメラ映像を指揮システムにライブ配信するとともに、移動式通信中継器として現場のネットワークを構築するという。
