ヤマハ発動機は、日本航空、奄美アイランドドローン、JDRONEと協力し、令和6年度熊本県総合防災訓練に参加したと発表した。今回の訓練では、大型ドローンを活用した災害時初動対応の救援活動が行われた。
訓練は、大規模震災で天草地域への陸路が寸断されたという想定で実施。ドローンの偵察飛行で被災状況をリアルタイムに対策本部へ伝え、自衛隊が揚陸する救援物資を孤立離島へドローンでリレー輸送した。
民間ドローンチームは訓練計画時から県災害対策本部に参画し、ドローンによる被災状況確認から初動対応策定、ラストワンマイル輸送までをシームレスに実現するオペレーションを提案した。
ドローン運航は、JALが総合調整を行い、AIDが機材と遠隔操縦者を提供、JDRONEとヤマハ発動機が運航補助を担った。AIDはヤマハ発動機製の大型ドローン「FAZER R G2」を主力機に、平時には生活物資の定期輸送、災害時には状況偵察や救援物資輸送を行う「フェーズフリー」な事業を展開している。
今回の訓練では、天草諸島沿岸部を低空で偵察飛行し、県災害対策本部がリアルタイムに空撮映像をモニターした。救援物資は海上自衛隊のエアクッション艇で揚陸され、陸上自衛隊からドローンに搭載され孤立離島へ輸送された。
今後も官民連携の下、ドローンを活用した地域防災力の強化に貢献する方針だ。