マツダ好き待望のマツダファンフェスタが、2018年以来5年ぶりに帰ってきた。9月17日、富士スピードウェイを舞台に開催された「MAZDA FAN FESTA 2023 at FUJI SPEEDWAY」は、約1万4000人が来場する大盛況となった。
◆大注目の787B、スーパー耐久の取り組み紹介
オープニングセレモニーでは、懐かしのロータリーレーサーを従え、1991年に日本車初のルマン24時間耐久レース総合優勝を成し遂げたマツダ『787B』が走行。ルマンを29回走った“Mr.ルマン”こと寺田陽次郎氏のドライブで、サーキットに4ローターサウンドを響かせ、観客を感動の渦に巻き込んだ。
続いてコース上では、スーパー耐久参戦車がデモランを実施。『ロードスター』や『マツダ3』とともに、トヨタとスバルの協力で『GR86』と『BRZ』も出走した。さらに、ステージでは3社のレース責任者のトークショーも行われ、共に挑むST-Qクラスでのカーボンニュートラルなレースへの取り組みなどを紹介。満席のファンが興味深く耳を傾けた。
◆マッド・マイクが神業披露、レスポンスもブース出展
観客を大興奮させたのが、ドリフト界のスーパースター、マッド・マイクことマイケル・ウィデット氏のドリフトパフォーマンスだ。最高1200psを誇る4ローターを積むFD3S型『RX-7』を駆り、メインストレート上でピットウォールスレスレのドリフトや、走行するクルマの周囲でパイロンターンよろしく円を描くなど、数々の神技を披露。衝撃的な走りに魅了されたファンがその後、レスポンスブースで開催されたサイン会に長蛇の列を成したが、一人ひとりと終始気さくにコミュニケーションを取る姿も印象的だった。
そのレスポンスブースではLINEサービス「クルマら部」の紹介やステッカープレゼント、トーヨータイヤとのコラボレーション展示が行われ、会場を賑わせた。
次にコースでは、3時間にわたり「ECOマツ耐」が繰り広げられた。世界的バイオリニストの古澤巌氏が「ツァラトゥストラはかく語りき」を奏でる中で幕を開けた耐久レースには、ロードスターをはじめ、『マツダ2』マツダ3『マツダ6』やSUV各車も出走し、今年就任した毛籠勝弘社長もドライバーを務めた。
◆ファミリーで楽しめるコンテンツも
パドックには、協賛企業各社が色とりどりのブースを出展したほか、フードコーナーやキッチンカーも多数並び、さながら祭りのような賑わい。そして、コスモスポーツからロードスターまで、新旧さまざまなマツダ車がズラリと並び、来場者の目を楽しませた。
ピットではレースカーやマツダミュージアム展示車両、レストア実施中のFD3S型RX-7を間近に見ることもでき、終日観客に埋め尽くされていた。また、ピットビルは屋上にメインステージを設置しさまざまなトークショーを行ったほか、発表間もない『MX-30ロータリーEV』も展示。電動RCカーや「グランツーリスモ7」の体験、マツダの匠塗に着想を得たアイシャドーなどを用いた「シュウウエムラメイクアップ体験ブース」といった、ファミリーで楽しめるコンテンツも用意された。
トリを飾るパレードランでは、コースを埋め尽くさんばかりのマツダ車が、薄闇に包まれた富士スピードウェイを1周。マツダ三昧の一日を締めくくった。
なお、11月4~5日には、岡山国際サーキットで「MAZDA FAN FESTA 2023 IN OKAYAMA」が開催され、787Bのデモランやマッド・マイクのドリフトショーなど、富士スピードウェイで好評だったコンテンツも実施される予定だ。今回参加しそびれたマツダファンは、こちらを訪れてみてはいかがだろうか。