新車購入を考えてメーカーのHPを開いた際に、「自動車安全性能 ファイブスター賞」というワッペンの画像を見かけたことはないだろうか。今回から数回にわたり、このワッペンの意味を解説していく。
早速本題に入ろう。この「自動車安全性能 ファイブスター大賞」および「自動車安全性能 ファイブスター賞」は、国土交通省と独立行政法人 自動車事故対策機構(NASVA<ナスバ>)によって授与されているものだ。
なおこのワッペンに「JNCAP」というアルファベットが表記されているが、これは、「Japan New Car Assessment Program」の略で、意味は「日本の自動車アセスメント」、読み方は、「ジェイ エヌ キャップ」だ。
で、「NCAP(エヌ キャップ)」つまりは「自動車アセスメント」とは何なのかというと…。まず「アセスメント」とは「数値的・客観的な評価」という意味を持つ。よって「自動車アセスメント」とは、「クルマの安全性能の、数値的・客観的な評価」という意味となる。そしてこれは世界各国や各地域ごとで独自の基準やテスト方法にて行われていて、日本では国交省と「NASVA」によって実施されている。
というわけで「自動車安全性能 ファイブスター大賞」および「自動車安全性能 ファイブスター賞」とは、国交省と「NASVA」による「自動車アセスメント事業」にて安全性能がテストされ、結果、高い安全性能が確保されていると評価された車種に対して贈られている賞、なのである。
ちなみに日本での「自動車アセスメント事業」は、1995年に開始されている。歴史は長い。活動内容は以下のとおりだ。1・自動車安全性能の評価、2・評価結果の公表、3・安全性能の見える化、この3つが柱だ。
そしてこの目的は、「ユーザーがより安全な自動車を選べること」、「メーカーによる安全な自動車の開発を促進すること」にあり、それらを推し進めることにより「より安全な自動車の普及を促進すること」が目指されている。
結果の公表は、評価の確定したものから順次行われている(表彰式は年に1度、春に開催)。
ところで「NASVA」は、その過酷なテストの様子を記録した動画をYouTubeにて公開している。このようなシビアなテストにより「自動車安全性能 ファイブスター賞」が決定されている。興味があれば見てほしい。
次回の記事では、具体的にどのようなテストが行われているかを詳細に解説していく。次回の当記事も、お読み逃しのなきように。