4月5日から7日までの3日間、幕張メッセにてヒストリックカーイベント「オートモビルカウンシル2019」が開催された。国産車、輸入車を問わず、それぞれの時代を彩った名車や希少車が一堂に会し、場内は活気に溢れていた。◆ダラーラ初のロードゴーイングスポーツカー『ストラダーレ』が登場「ダラーラ」はイタリアの有名なレーシングカーコンストラクターである。そのダラーラが手がけたロードカーといえば、気になる人も多いのではないか。全身がカーボンに包まれたボディは、レーシングカーのテストカーを彷彿とさせるスパルタンなイメージだ。カーボンボディは軽量化にも貢献しており、車両重量は乾燥重量で855kg。ベース車両のボディタイプはバルケッタだが、展示車両はフロントガラスとキャノピー形状のガラストップが装着されたクーペタイプ。ガラストップはTバールーフとなっており、ガルウイング形状に開くのが特徴的だ。組み合わせ次第で、バルケッタ、ロードスター、タルガ、クーペと多彩なボディタイプが選択できる。フロントのタイヤハウス裏側はダクト形状となっており、まるで空気の通り道が目に見えるかのようだ。加えて、リアのアンダーフロア後端はディフューザー形状となっており、巨大なリアウイングと相まって強大なダウンフォースが生み出される。ノーマルボディで400kg、リアウイング装着で820kgのダウンフォースが発生されるという。搭載されるのはフォード製2.3リットル直列4気筒エンジンで、最高出力は400PSを発生。軽量なボディには必要十分なスペックのパワートレインだ。4月20日、21日に開催される「2019 NGKスパークプラグ 鈴鹿2&4レース」でも展示が行われ、間もなく正式に国内でのセールスがスタートするとのこと。◆ACマインズがこだわる英国製ライトウェイトスポーツカーの世界ロータス・ケーターハム・モーガンの正規ディーラーであるACマインズは、英国ライトウエイトスポーツカーの専門店だ。同社のブースにひっそりと佇みながらも、確かな存在感を放っていたのが『オースティン7』。フロントグリルのプレートからも1930年前後のモデルであることが確認できる。驚くべきことにおおよそ90年前のモデルが現存しているのだ。ブースの反対側には、最新のレーシングテクノロジーが注ぎ込れた『BAC MONO(ビーエーシー モノ)』が展示されていた。同車はイアン・ブリッグス&ニール・ブリッグス兄弟によって2009年に立ち上げられた、「Briggs Automotive Campany」で生産されており、2017年モデルの車両重量は乾燥重量で580kgだという。手前の緑色のモデルは、DYMAG製のカーボンホイールやAPレーシング製のカーボンセラミックブレーキキットなどのオプション装備が組み込まれた同社のデモカー。足元には、ピレリで最もグリップの高いスペックのスリックタイヤが装着されており、ベースモデルから更に走行性能が高められている。他にもシート、ステアリングのグリップをオーナーに合わせて成形するなど、ドライビングプレジャーを追求するオプションも存在している。すべてのオプションを装備した場合、総額で約4000万円近くになるそうだ。◆国内初登場のロードスターが2台!30年の時を超えて競演1989年のシカゴオートショーで参考出品された、初代『ロードスター』(NA型)がベースのコンセプトカー「クラブレーサー」が国内ではじめてお披露目された。同モーターショー開催以来、劣化を防ぐためにアメリカで長期間保存されており、今回の30周年に合わせて日本初上陸となった貴重なモデルだ。加えて、シカゴモーターショー2019で登場した4代目ロードスター(ND型)の30周年記念車も同時に展示された。実は同車は“ワールドプレミア”となっており、17インチのブレーキキャリパーを収めるため、特注のレイズ製16インチ鍛造アルミホイールが装備された日本国内限定モデルである。ソフトトップが110台限定、ハードトップのRFが40台限定で抽選での販売となり、ファンにはたまらない限定車であるといえる。会場にはライトウェイトスポーツカーに限らず、魅力的なヒストリックカーが多数展示。加えて、ピアノ演奏やフードの販売、ラウンジなど大人の休日を楽しめるイベントとなっていた。次回開催とさらなるイベントの発展に期待したい。