フェラーリ・ジャパンは『GTC4ルッソT』を発表した。価格は2970万円。このクルマはV型12気筒エンジンの『GTC4ルッソ』シリーズの追加モデルで、V型8気筒エンジンを搭載している。GTC4ルッソTのコンセプトについて、フェラーリ極東・中東エリア統括CEOのディーター・クネヒテル氏は、「週末のロングドライブだけではなく、日常のドライブにも適したスポーツ性と多用途性を備えたクルマだ」と話す。そのユーザー層は、「30歳から40歳の若年層だ」とクネヒテル氏。これらユーザーは、「これまでとは違うエレガントなクルマを求めているものの、四輪駆動は必要としておらず、毎日の通勤はもちろん、スポーツを楽しみにビーチへ行ったり、子供の学校への送迎、またパートナーと夕刻にドライブを楽しんだりするために乗りたいと思っている」と述べる。つまり、「様々な使用条件に応える多彩な機能性が重要となり、これに応えるV8ターボエンジンは大きな魅力となるだろう」という。搭載されるV型8気筒エンジンは、「2016年のインターナショナルエンジンオブザイヤーを受賞したエンジンの発展型だ」とクネヒテル氏。「鋭敏なスロットルレスポンス、そして圧倒的なパフォーマンスや、あらゆる速度からのパワフルかつシームレスな加速、そして刺激的なエグゾーストサウンド、コンパクトなサイズが特徴だ」と説明。排気量は3855ccで610cvを7500rpmで、最大トルクは760 Nmを3000rpmから5250rpmで発揮する。駆動方式はFR方式を採用。「よりスポーティになるようビークルダイナミクスを変更し、F1-Trac とE-Diff 電子ディファレンシャルの統合によって、左右後輪のトラクションとトルク伝達の最適化が図られた」とコメントした。フェラーリジャパンシニアセールスマネージャーの阿部俊孝氏は、エクステリアデザイン上での違いについて、「デイライトが装備されたくらいで、それ以外に変更はない」と述べる。そして、前出のクネヒテル氏のコメントに加え、「GTC4ルッソTは、フェラーリを普段の足としてもっと積極的に使う方に勧めたい」とし、「日本市場では、GTC4ルッソの四輪駆動はあまり必要としない方が多く、それであればもっとライトウエイトなクルマの方がニーズがあるのではないか」と投入の背景を語った。因みに“T”はターボの意味である。さて、発表会場には、俳優の伊勢谷友介氏と雑誌VERY専属モデルのクリス-ウェブ 佳子氏も登壇。GTC4ルッソTで行ってみたいところはというインタビュアーの問いに、伊勢谷氏は「高速道路も楽しみたいし、地方のワインディングもハンドリングが気持ちいいのでそういうところも走ってみたい。温泉などに思いつきで行きたい」。クリス-ウェブ 佳子氏は、「自分は助手席専門なので、運転好きの女ともだち、ママ友と4人で女子会に出かけたい」と普段使いできるフェラーリを強調していた。