カーオーディオの製品選びを、より楽しく実践していただくためのノウハウをご紹介している当コーナー。現在は、チューニングユニットである「DSP」(デジタルシグナルプロセッサー)の選び方を解説している。今週はその2回目として、「タイプ解説その2」をお届けする。さて、先週もお伝えしたとおり、「DSP」は以下の3タイプに分類できる。1・メインユニットに内蔵されているタイプ2・パワーアンプを内蔵しているタイプ3・単体DSP先週は1について解説したので今週は、「2」の「パワーアンプを内蔵しているタイプ」についてご説明していこうと思う。最初に、どのような人に「2」が向いているのか、から解説していく。まず、状況によっては「1」のタイプを選択できないケースがある。純正のカーオーディオメインユニットを取り外せないクルマでは、“ユニット交換”という作戦は取れないわけで、おのずと選択肢は「2」か「3」に絞られる。または、使用中の市販AV一体型カーナビを使い続けたたい(購入して間もないから、とか、そのナビが気に入っているから等々の理由で)というケースにおいても、「1」の選択肢は消える。つまり、現状のメインユニットはそのまま使いながら、そこに“コントロール機能”を加えたい、と考えたときに、「2」もしくは「3」の選択肢が浮上してくる、という次第なのである。そして、「2」にすべきか「3」にすべきかの分かれ目は、以下のとおりだ。“リーズナブルに、かつ、省スペースで完結させたい”と考えるなら「2」を、“システム構築の自由度を優先させたい”と考えるなら「3」を選びたい。ちなみに最近は、この「パワーアンプを内蔵しているタイプ」の人気が、非常に高くなっている。その理由は、このタイプの製品の性能レベルが上がってきているから、にほかならない。これを選ぶと後々の“自分好みのパワーアンプを選ぶ”楽しみはなくなるのだが、それよりも今、予算的にも、インストールスペース的にも、そして性能的も満足できるベストな製品である、そう思える高性能なモデルが多くなってきているのだ。ちなみに、写真でご紹介している「フォーカル」の『DSA 500 RT』(税抜価格:14万円)もユニークな存在だ。当アイテムは、ライトな「DSP」と2chパワーアンプ、さらにはパワードサブウーファーまでもが一体となっている。これ1つで、ミニマムな本格システムを完結できるのだ。今週はここまでとさせていただく。次週は、「2」を選ぶ際のチェックポイントを解説していく。このタイプに興味をお持ちの方は、必読だ。