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BSサミット「技術教育委員会」発表全文…全国大会2016

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技術教育委員会 駒場豊委員長
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BSサミット事業協同組合 全国大会2016において
技術教育委員会 駒場豊委員長が活動報告と発動方針を発表した。(一部抜粋)


初めに、昨年度の事業報告をさせていただきます。車体構造・材料変化・先進予防安全装置など、自動車の進化とともに修理技術の進化も必要です。我々、技術教育委員会としましては各種修理技術研修をタイムリーに実施して参りました。昨年度は全国各地で研修を実施して参りました。中でも注力したのがアルミ研修です。


一つ目のアルミ研修は座学研修です。あいおいニッセイ同和自動車研究所、渡辺様に講師をお願いし座学研修を行いました。
全国各地に出向いていただき、あいおいニッセイ同和損害保険様にも会議室等をご協力いただきました。参加者からは「わかりやすかった」、「アルミの危険性がよく分かった」などの感想を頂きました。研修を担当していただいた渡辺講師からも「BS組合員の聞く姿勢や、集中力は素晴らしかった」との感想を頂きました。


もう一つのアルミ研修は実技研修です。株式会社ケンテックス、菊地会長に講師をお願いし全国各地で開催いたしました。まだまだアルミ外板パネルが少なかった2011年、業界に先駆けてBSサミットでは全国でパネルテンショナーを使ったアルミ鈑金研修を行っております。それから5年がたち、修理機器や修理工法も進化を続け、新たなる工法も取り入れる中で今回のアルミ外板パネル修正実技研修会を行いました。


アルミパネルの修理について業界の中ではいち早く取り組み、ディーラー内製化工場では修理できずに交換になっていたアルミパネルを我々BS組合員工場が積極的に治すことにより、損害保険会社各社様のロス率の改善に貢献してまいりました。今年度も技術力アップを目指した各種研修会を行ってまいりたいと思います。


さて、ここで昨年の4輪アライメントの話を思い出してください。メーカーの基準値に合わせたタイヤの整列、それが4輪アライメントです。昨年もお話いたしましたが、このタイヤの整列、つまり4つのタイヤがきちんと進行方向を向き、メーカーが指定するアライメントの基準値に収まっていることが大切なことです。


一般にいうアライメント調整でのキャンバー・キャスター・トーインがこれに該当する点検項目ですが、現在の車の多くは高速走行を前提とし、後輪にも20年以上前からアライメントが付けられております。もっと解り易く言えば、車が真っすぐ走るには前輪よりも後輪の整列が最も重要で、後輪基準の前輪整備が基本であります。この後輪の整列は4輪アライメントテスターを使い、計測、調整を行うことが最も簡単な方法だと思います。アライメント不良により4つのタイヤの整列が整っていない場合、タイヤが図のようにかたべりを起こすことがあります。多くの損害保険会社様が受けるクレームの一つです。


 先進安全予防装置のついた車両の修理は、経験や勘も大事ですが、きちんと車体を修正できる設備とその修理した車体が正しく治っているかの測定を行う計測器が必要です。当然コストもかかります。損害保険会社各社様におかれましては、早く安くは誰もが願うことですが、ただ安いからあの工場に仕事を出そうではなく、どこに出したら正確に直るか、そういう基準で修理工場選定の判断いただくことを願います。


足回りをきちんとセットするための車体修正、安全装置をきちんとセットするための車体修正、基本になる車体修正が一番大事であることを再度認識していただくとともに、安ければいい、雑な仕事でも早ければいいではできないものもあります。そして我々技術者はその1mmの車体修理に命がけで取り組んでおります。お客様の安心、安全を守る大事な使命があります。


これからのBSサミット技術教育員会は“車体整備を科学する”をテーマに技術教育を展開して参ります。昨年も申しましたが、益々増えるであろう自動ブレーキ装着車、これから発売される自動運転車など、従来の車体整備知識・技術では次世代自動車の車体整備は不可能と断言できます。


BSサミットが目指すエクセレント工場は、次世代自動車の先進安全予防技術に対応できる工場であります。損害保険会社各社様・アシスタンス会社様・協賛企業様に於かれましては次世代自動車の車体整備については安心されてBSサミット組合員工場にお任せください。
《カーケアプラス編集部》

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