フルモデルチェンジを受けたアウディ『Q7』は、ボディがわずかに小さくなり、同時に重量は最大で300kgもの大幅な軽量化が図られた。それでも全長は5mを超え、全幅もドアミラーを含めた数値は軽く2mを超える。車両重量も2tを超えるのだから、相変わらず大きくて重いクルマである。搭載エンジンは2機種で直列4気筒2.0リットルのTFSI(直噴ターボ)仕様が新搭載され、V型6気筒3.0リットルのスーパーチャージャー仕様は動力性能の向上が図られた。試乗したのは3.0TFSIクワトロで、余裕の動力性能によって気持ちの良い走りが得られた。245kW/440Nmの動力性能はボディに対して十分に見合ったもので、軽くアクセルを踏み込むだけで滑らかかつ力強い走りを見せる。これに加えて8速ATの変速フィールの良さがあるので、良いクルマに乗っているなという気分を味わわせてくれる。試乗車にはオプションのアダプティブ・エアサスペンション+オールホイール・ステアリングが装着されていた。エアサスによる乗り心地の良さはSUVではなく高級セダンを思わせるような感覚で、快適なドライブが楽しめた。オールホイール・ステアリングは、かつて日産のHICASに始まり、日系メーカー各社が採用した4WS機構だ。これを装着することで、最小回転半径が5.7mから5.4mに縮小するので、大きなボディながら取り回しの面での不満はなくなる。またレーンチェンジなどの安定性にもつながる。試乗した3.0TFSIクワトロの本体価格は929万円で、試乗車にはこれに260万円を超えるオプションが装着されていて、1200万円近くになっていた。バング&オルフセンのプレミアムオーディオが88万円もするのが大きいが、Q7の3.0リットル車を買おうと思ったら1000万円を軽く超える予算が必要である。Q7は大きくて重くて高いクルマだが、この価格帯のSUVを選ぶユーザーにとって、有力な選択肢になるだろう。■5つ星評価パッケージング:★★インテリア/居住性:★★★★パワーソース:★★★★★フットワーク:★★★★オススメ度:★★★松下宏|自動車評論家1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。
タスカン、ロータス・エスプリ、まさかのフォードGT40まで! クルマ好きが所有する名車たち80台…飯田丘フェス・南信州名車倶楽部 2024.11.8 Fri 20:08 長野県飯田市の恒例イベント『飯田丘のまちフェスティバル』が1…
寒風吹きすさぶ自動車各社、日産は北米の従業員6%が希望退職、フォードは欧州で4000人削減[新聞ウォッチ] 2024.11.22 Fri 13:48 寒さが身に染みる季節の師走もまじかに迫っているが、世界の自…