今年の曙ブレーキ工業のブースは、マクラーレンP1に採用されたブレーキが、日本機械学会賞の受賞メダルとともに展示されていた。P1は生産台数が375台というスーパーカー。737馬力のV8ツインターボに179馬力の電気モーターアシスト(モータートルクは900Nm)もついたハイブリッドモンスターマシンだ。そのブレーキは曙ブレーキ工業が開発している。そしてこのブレーキは2015年度の日本機械学会(技術)を受賞している。受賞の理由は、市販高性能ロードカーのブレーキの量産化、とくにアルミモノブロックのキャリパーで、軽量かつ高剛性な特性を実現したこと。そして、1000度以上の温度に耐える黒鉛素材のパッドの開発なども評価されたという。しかも同社が、日本機械学会賞を受賞するのは2度目だ。前回は昭和56年にフローティングキャリパーの市販・量産化の技術に対して送られた。フローティングキャリパーは、現在多くのディスクブレーキに採用されている。ブース担当者によれば、同じ部品、技術で2度も受賞する例は少ないという。ブースには、当時のディスクブレーキとともに、マクラーレンのブレーキが展示されている。なお、事業者向けのうれしいニュースは、同社のドラムブレーキシューの販売形態が4本セットから2本セットになるという。通常ドラムブレーキは前側のシューのほうが減りが早く、後ろ側のシューとの摩耗の違いが大きい。そのため、交換ニーズとしては前側だけ交換すれば後ろは交換しなくてもよいということが現実にはある。もちろんブレーキのような重要保安部品なので、予防交換を含めて早めの交換は悪いことではないが、市場ニーズに応えるため、2本セットの販売にも対応する。将来的には2本ずつ購入できる形態が普通になるようにできればとのことだ。
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