【編集部員が行く!突撃ショップレポート】プロのお仕事お見せします!!…磨き編 その2 | CAR CARE PLUS

【編集部員が行く!突撃ショップレポート】プロのお仕事お見せします!!…磨き編 その2

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持ち方から磨き方まで事細かに教えてもらった
  • 持ち方から磨き方まで事細かに教えてもらった
  • まずはキズの把握から。大きいものから、小さいものまで、無数のキズを確認した
  • 目立つものは気づくのですが、細かいものになると…
  • 見落としたキズは横山代表がフォローしてくれた
  • 天井を黒く塗るなど最高の施工環境を作る工夫がされている
  • 何も無いように見えますが…
  • 光を当てるとご覧の通り!キズが“浮かび上がって”くる
  • 洗車を実施。横山代表曰く「丸1日かけることもある」とのこと
東京都板橋区にあるカーポリッシュオーソリティさんの指導のもと行われた「磨き編」の第2回目は、下準備~磨きまでの様子をお届けします。

クルマを磨く際、大事になるのが下準備。「磨きよければ全てよし」というワケにはいきません。それどころか、実作業に至るまでの部分にこそ、こだわりがふんだんに詰まっていました。プロはどんな事を意識して、作業に臨んでいるのでしょうか?

もちろん今回から、磨きの作業も実際に行っていきます。皆さんのクルマがキレイになるまでに、どのような想いが込められているのか。その現場をご覧ください。

◆キズの把握が第一歩

気持ちが逸り過ぎて、ブースに飛び出すやいなや、鼻息ムンムン。まさしくカカり気味の駄馬状態になっている著者。「さっそく磨き方を教えてください!」と不躾(ぶしつけ)な要望を師匠にぶつける。それをなだめるように、横山代表はしっかりとこの後に踏むべき手順を示してくれた。

「まず、キズがある部分を把握するため、ボディ全体を見て、カルテを作成します。その後、洗車など下準備を行い、ようやく磨きの作業に入ります」

ということで、一旦手に馴染み始めたポリッシャーをカルテに持ち替えて、母ちゃん号の状態を把握します。





しかし節穴だらけのシロウトの目では、キズを見逃すのなんの。

ま「この辺はオーケーですよね?」

横「いや、ここにキズがありますよ」

ま「あ、ほんとだ」

こんなやり取りが連続する。著者が見落としたようなキズでも、横山代表は瞬時にかつ的確に見つけ出していく。「こうするとよく分かりますよ」と言った横山代表が、ハンドライトでボディを照らすと、なるほど。キズがあることがよく分かる。

見落としたキズは横山代表がフォローしてくれた





◆磨きの際、一番こだわっている部分は…

横山代表が「こだわった仕事をしたい」という理由で、カーポリッシュオーソリティを始めたのは、前回の記事で記した通りだが、そのなかでも一番こだわっているのが「施工環境」であることが、このカルテ作成を行っているときに分かった。

「カベや光も含めて施工環境が悪いと、キズを見落とすことに繋がり、仕上がりも大きく変わってきます。磨きで一番こだわっているものはと聞かれたら、『場所』と答えます」

このショップをオープンするにあたって、横山代表は光の反射でキズを見逃さないように白い天井を黒く塗り替えたり、磨き中に外からの光を遮る為にカーテンを張るなど、納得いく施工環境を作るための工夫を随所に施したそうだ。磨きの技術さえ高ければ、キレイに仕上がるというわけではない。最高の磨きを行うためには、様々な角度から最高の下準備を整えることが必要であることを知った。



◆洗車に「丸一日かける」ことも

すべてのキズを把握したら洗車を行う。目に見える汚れはもちろん、目では確認できないものもここで徹底的に落としていく。



例えば、洗車後に触るとザラザラし、磨く際にもキズの原因の1つにもなる鉄粉は、鉄粉除去用のパッドや、状況によりトラップ粘土を使用して除去する。「鉄粉がなくなったかは洗っていくと、感触で分かりますよ」とのこと。確かに洗い始めは、手に“ジャリジャリ”という感触が伝わってきたのだが、鉄粉除去パッドで磨くとそれが一切無くなっていく。キレイになっていくことが実感できて、とても気持ちがいい作業だった。





また洗車時に使用する水にもこだわりが詰まっている。カーポリッシュオーソリティでは、「純水」を使用。文字通り純度100%の水がそれだ。普通の水道水は、カルキなど不純物が混ざっているため、乾燥後にそれが水アカの原因になり、作業には細心の注意が必要となる。しかし、しかし、純水を使用するとその心配はほとんどない。コストはもちろんかかるが、キレイにするための必須アイテムなのだ。



さらに「(ボディの)キワを意識して」洗車を行うという横山代表。納得がいくまで徹底的に洗うため、クルマによっては「洗車に1日かけることもありますよ」というのだから驚かされる。実際にすべての作業を終えた後には、ボディが“ツルッツル”の状態に。その肌感は、もはや赤ちゃんの領域。『母ちゃん号』が『赤ちゃん号』に生まれ変わった瞬間だった。





◆マスキング…結構ムズいっす

残る下準備は『マスキングテープ』を貼るのみ。ゴム部分やプラスチックパーツなどを保護し、磨きで出る研磨剤の粉が余計な部分に入らないように、テープを貼り封印をする。

実際に著者も貼ってみたのだが、ここで作業を見守っていた方々から頂いた感想は…

「センスないねー!」 「ダメだねーこりゃ!」 「クビだなー、これはー!」

美しいまでの『集中砲火』。「いくらでも粉が入るだろ、それ」というユルユルな貼り方に加え、真っ直ぐなテープを曲線部分にキレイに貼るメカニズムが分からない著者はたまらず、横山代表にすぐバトンをタッチ。ポイントをしっかりと教わりながら作業を見つめる結果となった。





「例えばヘッドライトは、レンズ表面にUVコートがしてあり、磨いてしまうと劣化を早める原因になります。他の場所もそうですが、バフが当たる位置を計算しながら貼っていきましょう 」

そう言いながら、横山代表が再度マスキングをし直していく。著者の目にはその光景が手品に映る。「なぜこんなにスルスルと貼れるの?」。これは…著者が不器用すぎるだけなのでしょうか?





◆ポリッシャーの電源ON→パニック発生

何はともあれ、これで下準備は完成!

いよいよ、ポリッシャーの出番がやってくる。さすがに専門性の高い作業だけあって、まずは横山代表が講義・実演を行ってくれた。



最初は、セオリー通りシングルポリッシャーの使い方が伝授される。一番扱いが難しい機器だけに、その説明に集中して耳を傾ける。

使い方のコツはこうだ。

『若干、磨きたい位置にポリッシャーを傾けるような気持ちで、回転方向を意識しながら摩擦をかけるように磨いていく』

バフの全面をベタッと当てるのではなく、少し傾けるような気持ちで使用すると、平面部のボディに対してエッジが立つようなイメージとなる。こうすることで磨きたい場所を局地的に磨けるようになり、より効率が上がる。また「磨き始めは、あまり粗すぎるコンパウンドは使わないほうがいいです」というアドバイスも受けた。





「とにかく一回やってみましょうか! そこからまたやり方を教えます」

いよいよ、磨きがスタートだ。コンパウンドを塗り、ポリッシャーのスイッチを入れる。そして回転するバフを、ボディに押し当てたその刹那…。ポリッシャーが、まるで小さなロデオのごとく“大暴れ”してしまったのだ!

「横山さーーん!%&#した#%$れば$@っすかー!!」

縦横無尽に動くポリッシャー。押さえ込もうとすればするほど、その暴発は激しさを増す。もはや、パニック。ポリッシャーをボディから離せばいいという正常な判断力すら失われ、そのまま助けを求めた著者の口から出たのは、言葉にならない言葉達だった。





はい、自信が一気に無くなりました。そもそも、自信があったのが生意気な話ではあるが、あのポリッシャーを乗せた後、すぐにボディから弾かれる感覚を味わってしまうと、そのイメージが頭からこびりついて離れない。

「これ、使いこなせるのかな?」

暗雲。曇天。大荒れの空模様。ここでようやく、その難しさを体感したのだった。

~次回予告~

圧倒的パワーを誇るポリッシャーから、強烈な先制パンチをいただいたワタクシ。「まじ操作できる自信ないっす」と意気消沈状態だったが、そこは海外で技術指導経験を持つ横山代表。的確なアドバイスと、「このままじゃ原稿書けないですよね?」という“取れ高”への気づかいで著者を奮い立たせる。その結果、母ちゃん号改赤ちゃん号のボディに奇跡の変化がもたらされる。

次回
「磨きのスゴさを体感した日。ボンネットが魅惑の“ツートンカラー”」

さて、この暴れ馬を使いこなせるようになるのか

ぜひともご覧ください!

◆今回お邪魔した店舗◆

『CAR POLISH AUTHORITY(カーポリッシュオーソリティ)』

“新車以上の最高の輝き”を愛車にもたらすことをモットーに、多くの高級車を扱うガラスコーティング専門店。「こだわった仕事がしたい」という思いから、海外での施工やインストラクターの経験なども持つ横山宗一朗氏が2015年に設立。ハイレベルな施工のために必要な環境が揃ったこだわりの店舗で、最高の仕事が受けられる。

〒173-0025 東京都板橋区熊野町39-6
TEL:03-6905-8459
FAX:03-6905-8489

※完全予約制なので、施工を希望する場合は事前にご連絡を

東京都板橋区にあるカーポリッシュオーソリティ

海外で技術を教えた経験を持つ横山代表がお客様をお待ちする

横山代表。若手屈指と呼ばれる磨きの技術を持つ
《まみー》

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